友の会会長でもある私が脊髄損傷を告げられたのは平成6年11月です。
身長182cmの長身を生かし、高校まで剣道。大学で運動部アメリカンフットボール部と、運動に明け暮れて、体力的に自信があった29歳の時の転落事故により突然
車椅子使用者となりました。数回の手術と転院で、約1年半の入院生活を経て退院となりました。
本来、長期入院後の退院となると本人・家族共々嬉しい事と思いでしょうが、車椅子生活となる我々夫婦の場合は手放しに喜んではいられませんでした。
退院出来る嬉しさより、車椅子での生活するにあたっての不安要素が強かったのです。
当時は今みたいに福祉が充実している訳でもなく、又情報も流通している訳でもなく、全てにおいて手探りの状態です。
そして現実に生活して行く度にその不安は現実味を帯びて来ました。
それは何故か?どの様な事なのか?
*これから先の何を相談して良いか分からない。
*相談先が分からず、ただただたらい回し。やっとわかった相談先でも分からず散々待たされる。
*車椅子での生活の現実(トイレ等)
*マニュアル通りに施工され、我慢を強いられる
*外出時に於ける情報不足
*複雑な行政制度の利用活用方法
*等
時代の変化と一緒にかなり改善されては来ましたが、まだまだと言うのが正直な感想です。
そこで、この友の会を通じて、少しでも不安要素が軽減出来て笑顔に繋がれば、良いかなと言う思いで家族会を立ち上げました。
その間、ご家族に於いては、身内に突然の障害を負ってしまった事でびっくりされている事ですが
中々ご本人には言えない事もあると思います。
是非我々と一緒に考えて行きましょう。
(脊髄損傷者友の会 代表 栗林 稔昌)
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